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野球肘

部位:肘   

症状

野球をしている学生さんが肘を痛めた場合を総称して野球肘と呼びます。

11歳から12歳をピークとして小中学生に多く発生します。

野球肘には、内側型と外側型の2種類があります。

初期には投球時に肘が痛くなっても、少し休んで入れば良くなりますが、次第に休んでいても症状が軽快しにくくなります。

原因と病態

内側型は文字どおり肘の内側の障害で、靭帯が骨を引っ張ることにより発生することが多いです。障害の発生初期から症状が現れるので早期に発見されることが多くその分深刻な事態に至ることは少ないです。しかし、放置した場合は、靭帯が骨を引きはがしてしまうことがあります。この場合は治療に時間がかかるようになります。

一方外側型は、骨同士の圧迫によって引き起こされ、進行するまで症状が出にくいのが特徴です。より深刻な事態に至ることがあります。圧迫が繰り返されると骨が一部死んでしまい(骨壊死)、さらにその骨がはがれて虫歯みたいに穴が開いてしまいます(離断性骨軟骨炎)。

内側型野球肘です。剥離骨折が見られます。 矢印の部分が外側型野球肘です。関節の一部が脱落し離断性骨軟骨炎の状態になっています。

診断

45度屈曲位の正面レントゲン、CT、MRIで診断が可能です。

超音波診断装置も簡便な診断方法です。

治療

予防が大切な疾患です。

練習熱心なあまり肘や肩を壊してしまっては、かえって練習ができなくなってしまうばかりか、その後の選手生命にも大きな影響が出かねません。

小学生の場合は、練習日数は週3日、1日2時間を超えないことです。

推奨投球数は以下のとおりです。

年齢 最多投球数/ 最多投球数/ 最多投球数/
9~10歳 50球 75球 2000球
11~12歳 75球 100球 3000球
13歳~14歳 75球 125球 3000球

(ベースボールメディカル&セーフティー委員会より)

不幸にして野球肘になってしまった場合は、十分な休養が必要です。根性で治るとか、気合で治るとかそんなものではありません。

当院では、投球できない休養期間にビデオによる投球フォームチェックと改善、ストレッチ指導、超音波治療を行っています。正しい肘の使い方の訓練や、肘だけでなく肩、体幹、股関節のエクササイズも行っています。