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上方関節唇損傷 (SLAP lesion)

部位:肩   

上腕骨骨頭は肩甲骨の臼蓋との間で関節を形成していますが、臼蓋の周囲にはタコの吸盤のような土手があり関節の安定性を保っています。

この吸盤の上方に腕の筋肉である上腕骨二頭筋の長頭腱がくっついています。

したがって長頭腱が緊張するとこの吸盤を牽引し、それが過度になると吸盤が臼蓋から剥がれることになります。これが上方関節唇損傷です。

SLAPとはSuperior Labrum Anterior Posteriorの略で、1990年にSnyderが4つのタイプに分類して提唱したことに始まっています。

野球肩でこの損傷はよく見られます。

投球時胸の張りが不足している場合、すなわち肩甲骨が後ろに十分引けていなかったり、肘が下がっていると上腕骨と肩甲骨の軸がずれたり、長頭腱がねじれたりして関節唇が過度に引っ張られ損傷されることになります。

関節包の拘縮や、胸椎が十分反らないことも原因になります。

原因をまとめると

Peel-back mechanism:長頭腱の引張やねじれ

Capsular contracture:関節包の拘縮 前方の拘縮で骨頭は前方に移動し、後方はその逆

Internal impingement:上腕骨頭と関節唇あるいは腱板との衝突

などがあります。

リハビリを行い症状が軽快する場合もありますが、損傷部分はそのまま残るため再発や損傷部位の拡大を生じ手術が必要になる場合もあります。ですから、予防が大変重要な疾患といえます。