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線維筋痛症

部位:全身疾患   

症状

体各部の痛み、倦怠感、こわばりなど主要症状とする疾患ですが、診断の決め手となる特徴的な症状に乏しい疾患です。

痛みの部分は、項部、首筋、肩甲部、腰部、肘、膝など広く分布しますが、腫れ、発赤、熱感などの炎症所見は伴いません。四肢のしびれの訴えもよく聞かれますが、神経学的検査にて異常値を示すことはありません。頭痛は約半数の患者に認められます。

抑うつや不安感をともなう場合が多く、睡眠障害、過敏性腸症候群、食欲不振、疲労感などもみられるため心因反応を含む多くの要素が絡む可能性があるといわれています。

診断等

検査所見も画像診断、血液検査ともに異常を示すことがなく、診断には主治医の主観が大きく関与します。客観的な診断が困難と言わざるを得ないため、この疾患には常に議論が絶えません。

一方、日本繊維筋痛症学会からはガイドラインが作成されており、その中で予備診断基準が示されています。アメリカリウマチ学会からは分類基準として診断方法が発表されています。さらに著名な内科学書でも取り上げられるようになっており、この疾患の認知度は上がっていると思われます。

しかし、データの蓄積がまだ少なく、医学界全体としては評価が定まっていないようです。精神科、心療内科医は心因性疼痛のひとつと考えている方が多いのも事実です。

個人的には、心因性の要素が主体の疾患と考えていますが、こうした病態の方を線維筋痛症と表現することで第三者に状態を伝えやすくする点では医療者サイドに意味があり、疾患名をつけられたことで患者サイドには「受容」と「支持」がなされる意味があるのかもしれないと考えています。

治療

検査値に異常がないことを確認することで不安感を過度に持たないようにします。

通常の鎮痛処置を行っても改善が少なく、並行して心療内科、精神科医の介入が必要です。

抗不安薬、抗うつ薬、プレガバリンなどが有効なことがあります。

適度な運動療法は、機能低下の防止に役立ちます。